優雅でない3時間クッキング

 

それはネットが中学に入った直後だった…と思う。(オイ)

「父さん。」

タンゴが病院に行って留守の時、昼飯を作ろうとした俺をネットが呼び止めた。

今日の昼飯はカレー。男の料理はカレーからだろ!!

「ん?どうした?」

「今日は俺が料理する。」

「…え?」

いきなりのネットの発言にドキッとした。

…いろんな意味で…。(アホ)

いろんな意味はそりゃあアレだろ。

新婚夫婦のあの言葉の掛け合い…。(殴)

いや、結構イケると思うんだけどなぁ…。

まぁ、そんな事を突然言い出すもんだから、俺も勢いでOKしちゃった訳で…。

「それじゃあ、この人参切ってもらおうか。」

とネットに人参を3本程渡した。

ネットは黙々と人参を扇形に切る。

タンゴと小さい時から料理をしていたネット。

真剣に料理を手伝うネットをタンゴと重ねたりした。

「…やっぱりタンゴの子だよな…。」

「え?」

つい口に出してしまった。

ネットは手を止めて目を丸くして俺を見る。

「あ、あぁ、タンゴに似てきたな…って…。」

「そっか…。ビックリした。父さんの子じゃないように聞こえたから…。」

「んな訳無いだろ?」

ネットは軽く笑って最後の1本に取り掛かった。

「…出来た…。」

「おっ、上手に出来たな。それじゃあ鍋に入れるか。

ネット、今度は煮えてきた頃にルーを入れてくれ。」

「分かった。」

ネットは何でもてきぱきこなす良い子だ。

…俺が言うのもなんだけどなv

もう少しふざけた感じでも良いんだけどなぁ…。

「…父さん、もう煮えてきたんじゃないか?」

「え…?あ、本当だ;;じゃあ入れてくれないか?熱いから気をつけるんだぞ。」

ボーっとしすぎだな;;

ルーを割って入れるネットを見守る。

鍋から少し離してルーを入れる。

 

ポチャッ

 

「熱っ…!!」

熱湯が跳ねてネットの指に掛かった。

「だから気をつけろって言っただろうが;;ほら、指貸してみろ。」

俺はネットの火傷した人差し指を舐めた。

「なっ…!何するんだよ!?」

「消毒だ。ほら、後は俺がするからお前は向こうで待ってろ。」

そう言ってキッチンから追い出そうとするが、

ネットはなかなか出て行かない。

「最後まで料理する。いつまでも中途半端で終わりたくない…。」

「ネット…。」

ネットの言葉に俺は負けた。

…というか…、タンゴに言われてるような気がして、そうする他無かったというか…;;

…認めます。俺は親バカです;;

「本当に気をつけるんだぞ?」

「分かってる。」

ネットは反対の手でルーをそっと入れ始めた。

ルーは沈み、熱湯に溶けていった。

 

「…出来た…。」

大きめに切ったじゃが芋と人参。

溶けるぐらいじっくり煮込んだ玉ねぎ。

柔らかくなった肉。

そして旨味たっぷりのルー。

ネットは嬉しそうにライスに掛かったカレーを見つめた。

「こら、早く食べないと冷めるぞ?」

「食べるのが勿体無くて…。」

スプーンも入れずにただその湯気を立てたカレーを見つめる。

「…早く食べないと俺が食べるぞ?」

「!だ、駄目!!絶対駄目!!」

そう言ってネットは慌ててカレーを食べ始めた。

そこがまだまだお子様だな〜…v

なーんて思いながら俺はネットを見つめていた。

 

こんなノリの料理は今ではしないが、ネットの手料理を食べるのが今の俺の幸せだったりする。

 

E N D

 

 

*コメント*

…アホなくらい長い…;;

しかもこの時間あのジブリの魔女の映画やってたし…;;

映画1本分の時間をこれに使ってた…;;

ヤヴァイ…;;

っていうか甘々ぢゃないですやん;;

やっぱりほのぼの止まりでした…;;

もう甘々書けんのかしら…。

 

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