片足のPOLICE

 

片足を失って機械課に復帰したばかりの頃、俺はひたすらデスクワークばかりしていた。

パートナーの村形さんが一人でパトロールに行く時、

俺も行きたくてワガママ言ったら、

「その足じゃ無理だ」

って、周りに言われた。

村形さんは、俺が片足失ってから仕事が増えた。

たまに疲れた顔を見せる時もある。

でも、村形さんを頼る人は多いから、村形さんが休める時は無いに等しい。

俺だって力になれるのに、俺が子供だから誰も頼ってくれない。

「村形さん疲れてんだから、他の暇な人に聞きなよ。」

って言ってやったら村形さんに、

「そんな事を言うな。」

って逆に怒られた。

…何か入ったばかりの頃に戻った気がする。

折角頑張ってリハビリして復帰したのに、

現場に向かったりパトロール出来ないなんて…。

だったら俺は何の為に村形さんのパートナーやってんだろう…。

 

家では一人で大体の事は出来るってのを、村形さんにアピールしまくった。

料理も、洗濯も、掃除も。

ただ、寝姿勢から起き上がるのは時間がかかったし、

風呂も一人で入るのは困難だった。

…出来ない事が増えるのが、とても悔しかった。

 

頑張りすぎた結果、やっぱり俺は体調を崩した。

それもやっぱり悔しくて、俺は塞ぎがちになった。

…こんな俺、機械課に必要無いじゃん…。

村形さんのパートナーとしても…、

もう足手まといでしかないんじゃないの…?

村形さんが看病してくれたけど、ずっとそればかり考えてた。

「…また食べてないのか?」

「…野菜オ・レ飲んだからお腹イッパイ…。」

「嘘吐け。薬と思って食べろ。」

「…薬の方が楽だよ。量が少ないから…。」

「あのなぁ…。」

俺のこういう所嫌い。

好きな人が心配してくれてるのに、変化球な言葉で返す。

「…明日も仕事なんだからもう寝てよ…。ご飯の一粒くらいは食べるから…。」

村形さんは小さく溜め息をつくと少し離れた所に布団を敷いて横になった。

「…一粒と言わず全部食べろ。」

それだけ言うと今までの疲れが出たのか、すぐに寝息が聞こえた。

…ゴメンね、村形さん…。

俺がワガママでこんなになったから、村形さんに大変な思いをさせてる…。

『…ゴメンナサイ…。』

声に出さずに口パクで村形さんに謝った。

いつでも俺の事いらなくなったら言って欲しい。

今ならまだ傷付く事も少ないから…。

 

…ね、村形さん…。

 

END…?

 

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