高校生主婦(夫)ネット2

 

…買い物を始めて5分…、マリアはやっぱりやらかした…。

「…オイ…、何だその肉の袋は…;;」

少し目を離したのが命取りだった…。

「…え?肉って…、牛肉で良いんスよね?」

…もしもの為に10万程多めに持ってきて良かった…;;

「何お前は霜降り肉買ってるんだっ…!!」

「え…?」

「鶏肉だ鶏肉!!言っただろうが!!」

「だって…、先輩のリストには『肉』って…。」

俺は少々眩暈がした;;

覚えろよそれぐらい…。『肉』に『鶏』が付いただけだろ…;;

「…俺が買ってやるから、どんな材料使うのか見てろ。」

「…はーい。」

少し反省しているらしい。

マリアは俺の後で買い物をするのを見つめていた。

 

なんとか一通り買い物を済ませた。

…まだ時間に余裕がありそうだな…。

俺はマリアの手を引いて小さなケーキ屋に入った。

「…?先輩、オムライスにケーキ入れるんスか?」

「そんなワケ無いだろ…;;…折角だからな、シュークリームの1個ぐらい奢ってやるよ…。」

マリアは少し驚いたようだ。

「…良いんスか?俺、何にもやってないし、迷惑ばっかかけて…、」

「時間も金も余ったから奢るだけだ…。早くどれにするか決めろ。」

マリアは少し頬を赤く染めて頷いた。

「じゃあ俺は…、このカスタードで。」

「俺も同じのにする…。」

店を出て、さっき買ったばかりのシュークリームを食べながら歩く。

「…ネット先輩、優しいんスね。」

突然のマリアの発言に俺は噴出しそうになった。

「…何だいきなり…;;」

「俺…、大人…っていうか、目上の人間嫌いなんスよ…。

こう…、偉そうにしてたりとか…、見下したりとか…、あーいうの見てて腹立つから、先輩とかに喧嘩売ってた…。

それでネット先輩にも手を出しちゃったんスけど…。

でも…、あの時ネット先輩、全然怒らなかったっスよね?

それで、『あ、何かこの先輩違うなー』って思ったんスよ。

だからあれから俺はネット先輩には手を出さないようにしたんスよ。

…まぁ、他の先輩に売られた喧嘩は買ってるんスけどね…。」

マリアは苦笑して俺にこんな質問をした。

「ネット先輩はどうして俺を怒らなかったんスか?」

マリアは俺が答えるのを黙って待っている。

…思えば何故なんだろう…?

とりあえず今頭に浮かんだ答えは…、

「…お前の気持ちが…、少しでも俺と似ていたからじゃないか…?」

マリアは『分からない』と困った顔をしながら、シュークリームにかぶりついた。

そう…。俺とマリアはほんの少しだけ似ていたんだ…。

『寂しい』という気持ちが…。

 

<続く>

 

 

*コメント*

まだ続きます;;(えー)

何かだんだんネット×マリアになってきてるような…;;

いや、色々妄想して『えぇな〜』とは思いましたが…。

先輩×後輩ですからね〜v

しかも入学早々ネットを殴ったマリア君という…、なんつーか運命を感じるような設定しまして…;;

それについて書くつもりじゃなかったのになー;;

何かマリア君語らせてみました。

マリア君は絶対に動物に例えると猫だなぁ。

傍にいるとウザったくなって怒るのに、寂しい時はくっ付いて離れない〜、みたいな。

久々にマリア君に萌えましたv

 

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