Music Battle 第2話〜始業式のバンド仲間〜

 

既に音楽室は開いていた。

中には先に練習を始めている2人が居た。

口数の少ない『氷上 琳』。

そして、喉に包帯を巻いている『神瀬 光』。

俺と和声とこの2人でバンドをやっている。

これは交響高校で昔からやっている事で、

卒業生の中にはメジャーデビューを果たしたバンドもいる。

で、その伝統を受け継いで俺達も、

『Natural Presto(通称NP)』というバンド名で頑張っている。

健はNPのマネージャーをしてくれていて、

健のサポートと俺達の実力で、

市内でちょっと名の知れたバンドにまで成長した。

まぁ…、まだメジャーとかは考えてないけどさ、

俺達を知ってくれるってのは嬉しいかな。

 

琳と光は練習をしていた手を休め、俺達へ歩み寄った。

「…あ…、場地先輩…、音北先輩…、黒宇先輩…、

おはようございます…。」

「……遅い……。」

時計はあれから3分過ぎた事を示している。

俺は申し訳無さそうに、

「スンマソ〜;;」

と謝った。

和声はさっさと荷物を適当に机に置くと、

置いていたギターを手に取った。

「…さぁ、時間が無い。

今日はそんなに忙しくは無いが、明日は入学式だ。

今日中に曲を仕上げるぞ。」

「はーい!」

NPはドラム、ギター、キーボード、ストリングスで曲を奏でる。

ドラムは俺。ついでにボーカルもやってる。

ギターは和声。作曲や作詞は和声に任せっぱなし;;

キーボードは光。2つのキーボードを同時に操れるから、

ベースはシンセサイザーで音を出してもらってる。

ストリングスは琳。実はこれは技の応用。

交響高校って楽器を武器にして戦ったりする高校なんだけど、

応用すれば綺麗な音楽になるんだ。

俺達は新入生を迎える曲の練習を始めた。

練習は発表の2週間前まで個人練習。

それからは揃って練習する。

健のアドバイスなんかを聴きながら、

俺達は始業式ギリギリまで練習を続けた。

 

キーンコーンカーンコーン

 

5分前の予鈴だ。

まだ少し肌寒い朝にも関わらず、

俺達は汗びっしょりになっていた。

「…ふぅ…。まぁまぁの仕上がりになってきたな…。

放課後、またここに集まって練習をする。

15時までするから、昼食はしっかりとるように。」

「はーい!」

俺達は大急ぎで体育館に移動した。

 

…っていうか!!

体育館まで遠いんですけど!?

校舎デカすぎっ!!

走ってギリギリ5分なんて無理…!!

チラッと琳を見ると、光を負ぶって走っていた。

…ちっさいって良いね…。軽いっていいね…。

光がちょっと羨ましかった。

 

<第2話終わり>

 

*コメント*

説明とか入れまくってどうもイマイチだった…。

本当はもっと琳と光の細かい説明とか書きたかったけど、

バンドの説明でもうギブアップ…;;

 

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